インタビュー
更新日: 2024/12/3
オーガニック流入数が1年で240%増加!クランクイン!の導入事例
ブロードメディア株式会社は、総合エンタメサイト「クランクイン!」を運営しています。約12年間運営を続け、月間1億PVを達成したこともありましたが、オーガニック流入数の少なさに課題を感じていました。
そこで株式会社MstaのSEOコンサルティングを導入したところ、サイト全体のオーガニック流入が240%増加するなど、目覚ましい成長を遂げています。
今回は、これまで行ってきた施策の内容や効果について、ブロードメディア株式会社の松下 智樹氏と千葉 恭子氏、松岡 力吉氏に、SEOコンサルティングを担当した株式会社Mstaの江口を交えてインタビューを実施しました。
総合エンタメサイト「クランクイン!」を約12年運営
―― 最初に、「クランクイン!」というメディアの歴史について教えてください。
ブロードメディア株式会社 松下 智樹氏(以下、松下):もともとは、「ハリウッドチャンネル」という映画・ドラマ情報サイトを運営していました。2012年に総合エンタメサイト「クランクイン!」としてリニューアルし、映画・ドラマ・アニメ・ゲーム・トレンドなどのニュース情報を発信しています。
―― メディアとしての強みや特徴は何ですか?
ブロードメディア株式会社 松下 智樹氏
松下:映画、ドラマ、アニメ情報からネットで話題の芸能ニュースまで幅広いエンタメニュースを扱っており、またSmartNewsやYahoo!ニュースなど、二次配信先が多いことも強みです。20メディア以上とニュース配信の提携をしており、リファラル流入が伸び続けていた時期は、月間1億PVを達成したこともありました。
株式会社Msta 江口 知宏(以下、江口):1億PVはすごいですね!客観的に見ても、他社と比べたときの「クランクイン!」の強みはリファラルの多さだと思います。
松下:記事を公開したら、すぐに一定数のPVを集められるのも特徴です。編集部は常にトレンドを追っているので、掲載直後の“初速”がすごく良いんです。
オーガニック流入数を増やすために、SEOコンサルティングを導入
―― SEOコンサルティングを導入する前に、どんな課題があったのでしょうか?
株式会社Msta 江口
松下:クランクイン!は、オーガニック流入の少なさが課題でした。前述の通り二次配信先からの流入が多かったので、SEOにはあまり注力しておらず、どれくらい伸び代があるのかも分からない状態でした。また、検索順位が大きく変動してもGoogleのアルゴリズム変更によるものなのか、詳しい原因がわからないのでどんな対策を行えばいいのかもわからない状態でした
江口:二次配信先で取り上げられるかどうかで、リファラル流入のPV数が大きく変わりますよね。
松下:そうですね…。リファラルが主な流入経路になっていると、二次配信先そのもののPV、UUが減ったり、エンタメ情報の更新頻度が落ちると、クランクイン!のPV数も比例して落ちてしまう。結果的に、PVの多い日と少ない日の差が大きくなっていく一方でした。その頃から、改めてオーガニック流入が重要だと考えるようになり、その“差”を縮めるため、SEOに注力することに決めました。
―― 「Msta社にSEOコンサルティングをお願いしよう」と決めた理由は何でしたか?
松下:データの検証を週次でしてくれることが、江口さんに依頼しようと決めた理由です。いわゆる「SEO施策」の定例会議は、月に1回程度実施することが一般的だと思うんですよ。でも、江口さんは週に1回やってくれるんです。
江口:月1回の定例MTGだと、「施策立案 => 実施 => 効果測定 => 効果を元に次の施策に移る」のイテレーションを回す速度が1/4になり、それに伴い成長速度も遅くなるので、弊社では、できる限り週1回の定例MTGにしているんです。
松下:週に1回、KPIの確認とデータから分かる施策の提案をしてもらって、サイトに反映させて……という作業を繰り返していると、大体3ヶ月くらいで結果が見えてきます。SEO対策にはデータの検証が欠かせないということを、江口さんと働いていく中で実感しました。
江口:「ダメな施策はなるべく早くに中断して、良かった施策は残し、次の施策に繋げる」っていう繰り返しが大事なんですよね。
松下:実際の定例資料のグラフなどは出せないので、PDCAサイクルの“速さ”を伝えにくいですが、SEOで悩んでいるサイト運営の担当の方は、3ヶ月だけでも江口さんのコンサルティングを試してみてほしいです!
江口:ありがとうございます(笑)
松下:それから、最初の打合せ時に「UI/UXを改善することがSEO対策につながる」と言い切ってくれたことも、江口さんにお願いしたいと思ったポイントです。テクニカルな部分だけ対応して検索順位が上がったとしても、ユーザーが適切な情報を得られないようなページだと意味がないというのが編集部の共通意識としてありました。これまでも様々なSEO対策のお話はうかがってきましたが、江口さんのように常にユーザーファーストの視点に立ち「ユーザーのエンゲージメントが上がるページが検索上位に表示される」という考え方をもとに施策を提案してくれる方は、出会ったことがなかったです。「公開するページ数」や「狙っているキーワードの配置」などテクニカルな部分ももちろん重要ですが、さらにその先にある「ユーザー目線でUI/UXの改善を積み上げていくこと」ことが最も重要なことだと改めて気付かされました。実際に、サイトのデザインについてアドバイスをもらうこともあります。
江口:ドラマ情報のページでは、「月曜日の色」や「火曜日の色」みたいな、細かいチューニングもしましたよね!今のクランクイン!で力を入れているページは、競合メディアに引けを取らないくらい、使いやすさや見やすさも抜群だと思います。
約1年で、サイトのオーガニック流入数が240%も成長!
―― いくつか提案された施策のうち、最初に着手したのは何でしたか?
ブロードメディア株式会社 千葉 恭子氏
松下:芸能人のプロフィール情報を掲載するページから着手しました。ちょうど、芸能人の名前で検索してもクランクイン!の記事が上位表示されなくなってきたタイミングだったので、まずはそこを改善したかったんです。
江口:プロフィールのページと写真のページを切り分けたり、パジネーションを追加したりしましたよね。DBの構造的に、パジネーションの追加は結構大変じゃなかったですか?
ブロードメディア株式会社 千葉 恭子氏(以下、千葉):いえ、割とすぐにできましたよ(笑)
江口:おお、さすがですね!(笑)
―― Msta社のSEOコンサルティング導入後、どのくらいの変化がありましたか?
江口:1年で、サイト全体のオーガニック流入数は約240%、DBページのオーガニック流入数に限定すると約320%増加しましたね。もともと大規模なメディアが、1年でここまで成長するのは驚きました(笑)
松下:そうですよね!正直、今が天井かなと感じていたので、1年で2~3倍も伸びるとは思っていませんでした。
江口:ちょうど6月末から、狙っているビッグキーワードで1位に表示されるようになったので、最近は調子が良いなと思いながらデータを見てます。
松下:夏に間に合って良かったです、本当に。
ブロードメディア株式会社 松岡 力吉氏(以下、松岡):ドラマ関連のページと連動して、最近はアニメ関連や映画関連のページもオーガニック流入数が上がってますね。
―― オーガニック流入数の増加以外には、どんな効果がありましたか?
千葉:SEO対策を行うなかで既存のプログラミングを改修したり、最適化していった結果サイト自体が軽くなって、サーバー代のコストを削減できました。
松下:SEO対策がコスト減に繋がるとは思っていなかったので、管理する立場としては本当に助かりました。
江口:ディレクトリ階層とか、DB管理とか、ファイルも含めてかなり綺麗に整理されましたよね!
千葉:クランクイン!は、別のエンジニアが作ったサイトだったので、コードを書いた人の癖が残っていたんです。それをベースにしながら、その時々のエンジニアが手を加えていったことで、徐々にサイトが重くなってしまって……。サーバーにお金をかけることで解決していましたが、、SEOを意識して開発した結果、この1年でサイトが軽くなって、サーバー代を抑えられたのは予想外の良い効果でした。
Msta社の魅力は「SEO施策の考案と結果の分析を同時に行ってくれること」
―― Msta社にSEOコンサルティングを依頼して良かったことは何ですか?
松下:データをもとに施策の結果を評価してくれるのが良かったです。データがないと、自分たちのやっていることが合っているのか、確かめようがないので。
松岡:これまで、データを出して施策の結果を確かめることはほとんどなかったんです。なんとなく検索順位が上がっているとは把握できても、具体的にどれくらいオーガニック流入数が増えたか「数値」としては追っていませんでした。
松下:SEOに強い人はたくさんいると思うんですけど、きちんとデータを見て検証できる人は、なかなかいないというのが私の感覚でした。
江口:SEO対策をするのと、数字見て分析するのって、若干毛色が違いますもんね。
松下:本当に違いますよね。江口さんはSEO対策と分析を同時にやってくれるので、そこにすごく助けられています。それに毎週、GAやSQL動かしてKPIの確認もしてもらっています。ありがとうございます。
江口:いえいえ!成果につながっていて何よりです!
―― 提案された中で、印象に残っている施策はありますか?
松下:芸能人のプロフィールを一気に拡張できたことが、印象に残っています。江口さんが、CSVに芸能人の情報をまとめてくれたので、あっという間に進められたんです。こういうやり方もあるんだってことを学びました。
江口:数十万人分の性別や生年月日などのプロフィールをまとめましたね!大変でした…(笑)
松下:データベース周りの構造を整理してもらえたのも良かったです。社内でサイト構造を作ることから対応するのは、人と時間的に難しいと思っていたので…。
千葉:私は、正直使いづらいと思っていた映画情報ページが、ちゃんと使えるページになったのも印象的でした!DBを活用して上手くページを作ることで、長年手を加えていなかったページでも、しっかりと流入を作れるページに変えることができるだなと勉強になりました。
今後は、リファラル流入に近い水準までオーガニック流入を持っていくことが目標
―― 今後のクランクイン!の目標を教えてください。
松下:今の目標は、リファラル流入に近い水準までオーガニック流入を増やしたいと考えています。現状のリファラルの数字は維持しつつ、オーガニック流入数をリファラルと同じレベルに持っていきたいですね。ハードルは高いものの、DBを活用してより多くのキーワードで流入を取れたら、実現できる目標だと信じています。
江口:競合メディアよりも上位に表示されるキーワードが増えれば、可能性はありますよね!
松岡:私は、年間通して流入数が落ちる時期をなくし、1月から12月までUU数を高い水準で平らにするのが目標です。シーズナリティの強いキーワードの場合、流入が減る時期がどうしても発生してしまうので、その時期を他のキーワードで担保できるような体制を作りたいです。
江口:季節によってPV数が減るっていうのは、どのメディアも抱えている悩みですよね…。その時期に検索されるようなキーワードや、通年で検索されるキーワードを考えていきますか!
株式会社Mstaでは、無料のSEO診断を承っています
株式会社Mstaは、クライアント支援を通して「不幸なき社会の構築」を目指し、「DB型の大規模サイトの内部SEO改修」と「記事メディアのコンテンツマーケティング支援」を行っています。
「自社の記事メディアが伸び悩んでいる」「DB型のプラットフォームを行っているが伸び悩んでいる」といった課題をお持ちの方は、ぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。無料でSEO診断を実施し、最適な施策をご提案いたします。
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