インタビュー
更新日: 2024/12/3
6ヶ月で検索流入数が284倍に!FLOWER株式会社の支援事例
かわいいブーケをお得に購入できるオンライン花屋「FLOWER(フラワー)」を運営する、FLOWER株式会社。サービスの立ち上げから5年ほど経ち、さらにスケールするために、広告以外の流入経路を作る必要がある課題がありました。
「花とオウンドメディアは相性が良い」という仮説から、オウンドメディアを立ち上げたところ、記事の流入数は約6ヶ月で284倍に!
これまで打ってきた施策の効果や今後の展望について、FLOWER株式会社の菊池 和紀氏と小室 美佳氏に、SEOコンサルティングを担当した株式会社Mstaの江口と渡會を交えて、お話を伺いました。
かわいいブーケをお得に買える「FLOWER」
―― まず、「FLOWER」というサービスについて教えてください。
FLOWER株式会社 小室 美佳氏(以下、小室):「FLOWER」は、自宅で楽しむブーケや、花瓶・栄養剤などの花に関するグッズを購入できる、オンラインのお花屋さんです。「どこよりもかわいいブーケをお得に買えること」をコアバリューにして、約5年前に立ち上げました。
―― 具体的には、どのくらいの値段・サイズのブーケを買えるのでしょうか?
FLOWER株式会社 菊池 和紀氏
FLOWER株式会社 菊池 和紀氏(以下、菊池):おおよそ45cm前後の花を、10本ほど使ってブーケを作っています。値段は送料込みで2,200円前後で、夏場はクール便代金として300円を追加でいただいてます。一般的な花屋よりも手に取りやすい価格を実現しています。
―― ブーケの値段を抑えられている理由は何ですか?
FLOWER株式会社 小室 美佳氏(リモート)
小室:値段を抑えて販売できる理由は、「加工コストを抑えること」と「数量限定の売り切り販売であること」の2つです。花の水揚げなどの下処理は行うものの、葉っぱやトゲをとるなどの対応はユーザーに委ねています。また、花の余剰在庫を生み出さないように仕入れやブーケの企画をし、すべて売り切る仕組みを作る。この2つを徹底することで、手頃な価格でブーケを販売しています。
小室:通常、お花屋さんでは仕入れ値の3〜6倍の価格で販売することが一般的です。実店舗だと店内を飾り付けるために、一定以上の花を仕入れる必要がありますが、そのすべてが売れるわけではありません。当然、その仕入れ値は花の販売価格に反映されます。お客さんが「自分のための花」を買おうと思うと、少し高く感じてしまうんです。
小室:私たちは、新鮮な花をお得に提供するため、余る花を生み出さず、全て売り切る仕組みを作ることにチャレンジしてみました。そもそも廃棄が出なければ、安く販売しても利益を生むことができ、ビジネスとして成立します。ロス(廃棄)が少ないことから、FLOWERで販売するブーケは「ロスレスブーケ」と呼んでいます!
―― なるほど!ちなみに、売り切るためにどんなことをやられているのでしょうか?
小室:過去の購入率などのデータをもとに、毎週企画会議を行い、かわいいブーケを生み出し続けています。売れ行きの悪いブーケは、すぐに新しいブーケに組み直すというのも、売り切るために大切な工程です。現場で毎日、データを見ながら花材を最適な形に組み合わせてブーケを作っています!
菊池:ロスレスブーケを始めてから約1年ですが、現時点で、どこの花屋よりも多くのブーケを生み出してきた自信があります。約1年で、普通の花屋が3〜5年かけて作る量は超えたんじゃないかな……。
小室:たくさんブーケを生み出してきたので、売れる商品の傾向が分かってきました。商品の成功確度が上がったことで、さらに廃棄が出にくく、売り切りやすくなっています!
「花のある生活を多くの人に届けたい」という思いでサービスを開始
―― オンラインで花を売るというアイディアは、どのようにして生まれたのでしょうか?
小室:私自身、もともと花とは無縁の生活を送っていたのですが、友人の結婚式でたまたまブーケをもらって、部屋に飾ってみたんですよね。忙しい日々の中でも「あ、花が咲いたな」 「昨日より水が汚くなっているからきれいにしないと…」など、花を気にかけているうちに、自分の時間に余白のようなものが生まれてとても良い1週間が過ごせたんです。でも、花が枯れたあとは、もとの生活に戻ってしまって……。
小室:「あの生活をもう一度!」と、お花屋さんでブーケを買おうとすると、それなりの値段がする。店員さんに話しかけられて萎縮してしまったこともあって、結局何も買えなかったんですよね。諦めてオンラインの花屋を見てみましたが、あまりかわいいと思えるブーケには出会えなくて。そこから「気軽に安く花を受け取れるサービスがあればいいのに」と考えるようになりました。
―― アイディアが形になるまでのストーリーを伺いたいです!
株式会社Msta 江口 知宏(手前 / 左)、渡會 由里菜(手前 / 右)
小室:まず最初に、このサービスを本当にユーザーが求めているのかを検証するために、必要最小限の機能を持ったMVP(Minimum Viable Product)を開発しました。そのMVPを知り合い100名に実際に使ってもらって、ユーザーの声を聞いた上で、サービスの価値検証をしました。
小室:サービスをリリースした当初は、定期便で花を提供していましたが、現在は都度欲しいアイテムを購入いただけるサービスに変わっています。定期便ではなくても、また買いたくなるようなユーザー体験を重視しているため、多くの方にFLOWERを通じて「花のある暮らし」を楽しんでいただけているのが嬉しいです!
新規ユーザー獲得のために、オウンドメディアを立ち上げ
―― 「FLOWER」はアプリがメインのサービスですが、オウンドメディアを立ち上げようと思った理由は何でしょうか?
菊池:広告をメインに新規ユーザーを獲得していたのですが、それ以外の集客手段を確立できていないのが課題でした。色々と模索する中で、花とオウンドメディアの相性が良さそうだと考え、ちょうどSEOに強いMstaさんを連続起業家の方にご紹介いただいたのが、立ち上げのきっかけです。記事が資産として積み上がっていくことにも、魅力を感じていました。
小室:花は毎年、旬があるので、一度制作した記事が、長期的に新規ユーザーを連れてきてくれるのが良いですよね。
―― オウンドメディアを立ち上げるにあたって、ネックになっていたことや課題について教えてください。
菊池:親会社のROLLCAKE社も含めて、SEOやメディア運営のノウハウを誰も持っていなかったことがネックでした。全く知見がない状態で立ち上げても、自社で内製化するのはほぼ不可能な状態でしたね。なので、Mstaさんとタッグを組んでコンテンツマーケティングに取り組みました。
Msta導入後、記事の検索流入数が284倍に成長!
―― 様々なSEOコンサルティングの会社がある中で、Msta社を選んだ決め手は何でしたか?
菊池:初回のミーティングで、実際に競合が獲得できている流入数や、コンテンツマーケティングで重要なポイントを提案いただくことで、「うちにも勝ち筋がありそうだ」と思えたのが決め手でした。競合と比較した上で、FLOWERの被リンク数・被ドメイン数・ドメインランクや、実際に執筆すべきキーワードなど、本当に細かく調べて分析してくれていたんです。
小室:ミーティングのあと、すぐに「やろうか!」って話になりましたもんね(笑)
―― Msta社とオウンドメディアを運営して、得られた実績について教えてください!
菊池:サイト全体だと、検索流入数はわずか3ヶ月で4.7倍に増えましたね。記事だけにフォーカスして見ると、6ヶ月で284倍になっています。
株式会社Msta 渡會 由里菜(以下、渡會):圧倒的成長ですね……!
株式会社Msta 江口 知宏(以下、江口):この成長速度は、FLOWERさんが5年間、アプリを運営して蓄積した「Google検索での指名検索数」や「他のサイトからの被ドメイン」によって、Googleから見たWebのドメインが強くなっていたのは間違いないです。そんな花領域に特化したドメインで、花の記事を公開することで、大きく流入を作ることができたのだと思います。それでも、このスピードは異常です(笑)
菊池:定期便サービスを提供していた時代も含めて、長らくFLOWERを続けてきた甲斐がありますね!
―― 特に印象に残っている施策はありますか?
菊池:記事を公開すると、Googleでの検索回数が多いキーワードでも上位表示を獲得できたことが印象的でした。
江口:毎月の検索回数が10,000回を超えるビッグキーワードに数日で上位表示されるのは、本当に強いですよね!
菊池:でも実は、まだ満足するところまでは辿り着けていないんです。記事を読んでFLOWERの中で花を買ってくれるユーザー数をもっと増やしたいので、今後は購入転換率にも焦点を当てていきたいですね。
江口:「花のある生活」を体験できるロスレスブーケがより多くの方に届くように、購入転換率を改善する新規施策の提案ができるよう、頑張ります!
―― Msta社を導入して良かったことは何ですか?
小室:広告出稿以外の新規ユーザー獲得手段を構築できたのが、すごく良かったですね。新規ユーザー獲得のためにさまざまな施策を試している中で、Msta社との取り組みが、唯一芽がありそうだと感じています。
菊池:記事を公開するたびに検索流入数が増えて、きちんと集客につながっていることが数字の動きで分かりますもんね。Msta社にSEOコンサルティングを依頼してから、すぐに結果が出たのも良かったです。3〜6ヶ月続けても芽が出なかったら、「中止しよう」という話が出てきてしまうので。
小室:あと、花毎のGoogleでの検索回数を知れたことで、花の需要やトレンドが分かるようになったのも、印象的でした。オウンドメディアがきっかけで生まれたアイディアを、ブーケの企画に生かすこともあるんですよ。あとは、「みんな花言葉を気にしている」っていう、花業界的には当たり前のことを知るきっかけにもなりました!
目標は「花を買うならFLOWER」と思ってもらうこと
―― 今後、FLOWER社が達成したい目標について教えてください。
菊池:定量的な目標は、日本における花の売上1位の花屋を目指すことです。「かわいいブーケをお得に買える」というコアバリューが強いので、非現実的ではないと思っています。定性的な目標は、花を買うときに、まずFLOWERをチェックするのが当たり前になっていることですね。それが実現できたら、最高にハッピーです(笑)
小室:私も「花を買うならFLOWER」と思ってもらえるサービスを目指したいです。FLOWERを利用しているユーザーさんにインタビューを実施したところ、「朝起きたらアプリを開く」「通知が来たらアプリを開く」というように、FLOWERのアプリを見ることがルーティーンになっているという方が既にいます。また、いつも子どもと一緒にブーケを選んでいる方もいて、すごく素敵な世界を作れているなと感じます。ユーザーさんに、きちんと高品質なブーケを提供して、「花を買うならFLOWER」という世界を目指します!
江口:高品質でお得に購入でき、しかも廃棄も少ないロスレスブーケを、もっと多くのユーザーさんに届けたいですね……!SEOを通してユーザーを集め、FLOWERさんの目指す世界に、少しでもお役に立てればと思います。本日はお時間いただきありがとうございました!
株式会社Mstaでは、無料のSEO診断を承っています
株式会社Mstaは、クライアント支援を通して「不幸なき社会の構築」を目指し、「DB型の大規模サイトの内部SEO改修」と「記事メディアのコンテンツマーケティング支援」を行っています。
「自社の記事メディアが伸び悩んでいる」「DB型のプラットフォームを行っているが伸び悩んでいる」といった課題をお持ちの方は、ぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。無料でSEO診断を実施し、最適な施策をご提案いたします。
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