事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスのアイキャッチ画像

ビジネス

更新日: 2024/11/22

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンス

character_balloon

ピンクちゃん、ピンクちゃん!

なーに?イエローちゃん?

character_balloon
character_balloon

「事業ポートフォリオ」ってなんなの?

ここは私の番ってことで、説明を任せてくれないかな?

character_balloon
character_balloon

「事業ポートフォリオ」について教えてちょーだい!

事業ポートフォリオとは?

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_2枚目
character_balloon

事業ポートフォリオとは、企業が経営している複数の事業を一覧化したものをいうよ!

character_balloon

いかに経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジカン・情報)をうまく有効活用し、どの事業に投資成長させていくか、現状継続させるか、また不採算による撤退かという目安になり、M&Aにも関係してくるよ。

character_balloon

また、事業ポートフォリオを作成することによって各事業ごとの財務体系が見えやすくなるし、実績を横並びにして評価しやすいから、各事業同士の競争心を煽ることができるの。

企業内に複数の事業があったら、各事業のチームがあるからね!

character_balloon
character_balloon

そ、事業のチーム同士が競いあって、企業や自分達のために成長していくことになるわ!

事業ポートフォリオとM&Aの関係性

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_4枚目

企業内での事業ポートフォリオの必要性は何となくわかるけど、M&Aにはどう関係してくるの?

character_balloon
character_balloon

例えば、ある中小企業のA社長が定年退職で引退するケースで考えるよ。

character_balloon

もちろん、今の社員の中に次期社長がいれば企業は現状継続するけど、次期社長がいない場合はどうなると思う?

A社長がいなければ廃業かな・・・

character_balloon
character_balloon

イエローちゃん、残された社員はどうするの?

しまった・・・残された社員は路頭に迷っちゃうね。

character_balloon
character_balloon

そう、残された社員を守るためには、事業の経営権を売却・合併することで新しいB社長を立てられるって方法があるわ!

character_balloon

企業の合併や売却を考える場合には、経営権利を譲渡するA社長側と、権利譲渡されるB社長側の条件がマッチングしないといけいないの。

character_balloon

そこで、権利譲渡されるA社長が提示する「事業ポートフォリオ」を参考にして、B社長は企業の収益性や安全性、成長性を見極めて、経営権利を買い取るという流れになるわ。

「事業ポートフォリオ」は、企業の現状を示す顔みたいなものなんだね!

character_balloon
character_balloon

企業が経営の財務体制管理に使ったり、企業同士のM&Aに使用されたりと、今や「事業ポートフォリオ」なくてはならないものなのよ!

事業ポートフォリオを作成するメリット

character_balloon

「事業ポートフォリオ」を作成するにあたっては、当然メリットがあるよ!

character_balloon

ここで挙げる「事業ポートフォリオ」のメリットは3つあるので紹介していくね!

事業ポートフォリオのメリット

1.経営判断を迅速化できる


2.ビジネスチャンスを見極めやすい


3.金融危機へのリスク管理ができる

1.経営判断を迅速化できる

character_balloon

まずは、「経営判断を迅速化できる」について。

character_balloon

何事にも判断が早ければ早いほど、様々な問題を少ないうちに対処できるわ。

character_balloon

「事業ポートフォリオ」によって、財務体制や課題を明らかにすることで、様々な経営判断にスピードをもって対処しやすくなるよ!

character_balloon

近年は、コロナ禍や物価高、世界各地の紛争により経済界における変化に富んでいることも事実。

character_balloon

様々な変化に追いつくためには、事業ポートフォリオによる「根拠」と「スピード」を持った判断が大事だよね!

「速い」っていうのはお得なことなんだね!ビジネスでもなんでもスピードは大事!

character_balloon

2.ビジネスチャンスを見極めやすい

character_balloon

2つ目は、「ビジネスチャンスを見極めやすい」ことが挙げられるわ。

character_balloon

「経営判断を迅速化できる」の項でもお話したけど、世の中は変化ばかりだから、常に世の中をうかがっていなければいけないの。

character_balloon

自社事業における成長率は、事業ポートフォリオを作成していることで円滑に把握できるよ!

character_balloon

事業ポートフォリオ内で記された自社の財務体制等を市場と照らしあわせて、現状で自社事業への投資を行うかどうかタイミングを見計らうことができるわ。

character_balloon

自社の「事業ポートフォリオ」が明確にされていれば、市場に合わせて進むべき方向性やビジネスチャンスが必ず見えてくるはずよ!

3.金融危機へのリスク管理ができる

character_balloon

3つ目は、「金融危機へのリスク管理ができる」ことだよ!

character_balloon

「事業ポートフォリオ」を活用することによって、不採算事業を把握でき、撤退や事業譲渡の目安が立ちやすいよ。

character_balloon

金融危機が突然やってくるというのは、歴史的な世界恐慌を見ても明らかよね。

character_balloon

近年においては、急激な社会情勢の変化は大きく、何がトリガーとなって急な金融危機が襲ってくるかは正直誰もわからないの。

character_balloon

そこで、企業の中でも不採算事業や譲渡できる事業を「事業ポートフォリオ」で見える化していれば、対応が早くリスク回避ができて、企業の財務体制をキープできるわ!

「事業ポートフォリオ」には様々な役割があるんだねー!

character_balloon

事業ポートフォリオの作成に使うPPMのフレームワークを解説!

character_balloon

これまで、事業ポートフォリオの重要性についてお話してきたけれど、どうやって「事業ポートフォリオ」を作成するのかを説明していくね!

character_balloon

「事業ポートフォリオ」作成には、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)が良く用いられているよ!

character_balloon

PPMは複数事業を持つ企業の経営資源配分を最適化するフレームワークよ。事業を大きく4つのフレームに仕分けることで、どの事業に投資すべきか判断しやすくなる優れものなの!

ほうほう、それで?

character_balloon
character_balloon

市場成長率を縦軸、相対的市場占有率を横軸としたエリアを4つに分類して、各事業を仕分けしていくの。

character_balloon

また、市場成長率の軸は企業のお金の流出量を意味しているし、相対的市場占有率はお金の流入量を意味していることも頭に入れていてね。

PPMの4つのフレーム

1.負け犬事業:撤退検討される事業


2.問題児事業:成長率は高く、占有率が低い。


3.花形事業:成長率が高く、占有率も高いが維持投資が必要。


4.金のなる木事業:企業収益の源泉となる。

character_balloon

4つのエリアの特徴について説明していくわね。

1.「負け犬」事業

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_16枚目
character_balloon

まず、1の「負け犬」事業は、「負け犬」という名の通り複数の事業の中でも、成長率と占有率が低い事業にあたるわ。

character_balloon

残念ながら、この「負け犬」事業とみなされた事業は、企業にとって資金流入流出ともに少なく、企業にもたらす恩恵が少ないということで、撤退事業になることが多いの。

character_balloon

時折、負け犬事業を立て直すようなケースがあるかもしれないけど、撤退して新たなプロジェクトを立てたりする判断にも使われることが多いわね。

なんとなくわかるけど、「負け犬」っていうネーミングはちょっと辛い・・・。

character_balloon

2.「問題児」事業

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_18枚目
character_balloon

次に「問題児」事業について。

character_balloon

この先の成長可能性が一番高いけど、最も企業の中でも不採算事業であることから「問題児」とネーミングされているわ。

character_balloon

この「問題児」事業にいかに好判断をもたらすことによって、「負け犬」事業に落ちぶれてしまうか「花形」事業に成長できるか大きく変わってくるポイントになるの。

character_balloon

企業の成長戦略にとって一番マネジメントが必要な部分といえるかもしれないね。

character_balloon

それほどに、今後の成長が期待される「問題児」事業にはお金をかけて成長を促さなければならないよ。

character_balloon

「問題児」事業は資金流入は少ないけど、資金流出(投資)継続が必要な事業で、一番採算が取れないけど成長は期待できるという風に位置づけられているわ。

子育てでも、問題児ほど最初は苦労するけど、後々しっかりしてくる子も多いって聞くしね!

character_balloon

3.「花形」事業

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_20枚目
character_balloon

3つ目は「花形」事業だよ!

character_balloon

「花形」はその企業の広告的事業、いわば「顔」だね!

character_balloon

「花形」事業は、企業の事業の中でも成長率も高く、占有率も高い事業をいうの。

character_balloon

ただ、「花形」事業ってきくと、成長率も高いし、占有率も高いから、企業に収益を招くと思われがちだけど誤解しないでね。

character_balloon

先述したように、成長率が高ければ、資金流出が大きいし、占有率が高いと、資金流入も大きい。

character_balloon

つまり、資金流入を得るためには資金流出(投資)を継続しなければいけないということね!

character_balloon

ちなみに、「花形」事業の目指すところは、次項で説明する「金のなる木」よ!

ふわあー、金のなる木!夢のような木ね!

character_balloon

4.「金のなる木」事業

事業ポートフォリオとは?企業の事業展開を見直すいいチャンスの画像_22枚目
character_balloon

最後はイエローちゃんも気になる「金のなる木」事業よ。

いよっ!待ってましたわ!

character_balloon
character_balloon

その名の通り、「金のなる木」はその企業の収益の大元を占める一大事業なの。

character_balloon

「金のなる木」事業で企業は収益を得て、先述した「花形」「問題児」それぞれの事業に対して資金投資して成長を促すというサイクルになるよ!

character_balloon

ちなみに、ある企業の事業が「金のなる木」になるまでの成長の過程としては、「問題児」「花形」「金のなる木」という順番で事業が成長していくよ。

character_balloon

「金のなる木」事業は、市場での占有率は高く、成長率は低いという特徴ね。

「金のなる木」は成長が止まっちゃうんだね・・・

character_balloon
character_balloon

そ!だから、いつかは金のなる木でなくなる時が来るかもしれない。

character_balloon

そのためには、「問題児」や「花形」事業を立ち上げながら、成長させて「金のなる木」をたくさん作れれば、当然企業の財務体系は安定するし、新しい取り組みにもどんどん手を出せるわ!

事業ポートフォリオのまとめ

まとめ

◆事業ポートフォリオは、企業の複合事業の財務体系をわかりやすく体系化したものである。


◆事業ポートフォリオは、「判断迅速化」「ビジネスチャンスの獲得」「金融危機に対するリスク回避」の基盤となる。


◆PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)を使うことで、企業の中での事業仕分けが可能となる。

character_balloon

イエローちゃん、わかったかな?

character_balloon

なかなか、難しいけど、とくにPPMは事業ポートフォリオを作成するにあたり利用される代表的なフレームワークなので覚えててね!

ピンクちゃんありがとう!とても分かりやすかったわ!

character_balloon
最新の記事一覧
最新の記事一覧