コングロマリットとは？具体例やメリット・デメリットを解説！

ピンクちゃん！きいて！

コングロマリットって知ってる？

クライアントとの会話で出てきたんだけど分からなくて・・・教えてくれない？

コングロマリットとは、業種の異なる企業同士が合併や買収などによって発達した企業体のことよ

コングロマリットの語源は英語の「Conglomerate」で、「巻き付ける」という意味のラテン語に由来しているの

コングロマリットの目的は、多様な事業を展開し、それらの相乗効果を図ることね

そして異業種への参入は、ビジネスモデルのリスクヘッジ効果にもつながるから、近年多くの企業に注目されているわ

次に、コングロマリットのメリットとデメリットを見ていくわね

メリット1つ目は、相乗効果を狙いやすいことね

最初にも言った通り、コングロマリットによって関連性のない多業種の事業をかけあわせることで、事業間の相乗効果を期待できるわね

ちなみに、こうしたコングロマリットを形成したことによって企業価値が上がることを「コングロマリット・プレミアム」というの

メリット2つ目は、リスクの分散につながることね

もちろんその可能性もあるんだけど、価値観の多様化や急速な技術革新が起きる現代では、単体事業のみで安定的かつ継続的な利益を生み出すことは困難になってきたのよ

複数の事業会社を展開すれば、仮にひとつの事業が立ちいかなくなったとしてもそのほか事業でリカバリーができるようになるから、こうしたリスク分散につなげる動きが増えてきたの

次に、コングロマリットによるデメリットを見ていくわ

デメリット1つ目は、かえって企業価値が低下してしまうリスクがあることね

さっきイエローちゃんが心配した通り、本来は異業種事業による相乗効果を狙って始めたコングロマリットが、想定以上の効果が得られない、ということも珍しくないの

そうすると、かえって企業価値を低下させてしまって投資家からの評価が下がり、株価は下落、つまり資金調達が難しくなるというリスクがあるのよね

ちなみに、このようにコングロマリットによってかえって企業価値が低下することは「コングロマリット・ディスカウント」というわ

デメリット2つ目は、コーポレートガバナンスをはかるのが難しくなることね

コングロマリットは各事業の独立性が高いから、他事業会社との連携や接触の機会を持ちにくくなってしまうの

自分たちの専門外である事業会社との間ではコミュニケーションを取るの機会が少なくなってしまうから、必要なコミュニケーションや事業部内の情報が会社全体伝わりにくくなる可能性もあるわね

コーポレートガバナンスが低下すると、子会社や関連会社での不正や品質低下といった事態が起こりやすくなるから注意が必要ね

最後に、コングロマリットを実践している企業の事例を紹介するね

楽天グループはかつて楽天市場のようなECサイトが主要事業だったんだけど、現在はとても幅広い事業を展開しているコングロマリット企業ね

通販サイト・ネットスーパーなどEC事業や、銀行、証券取引などの金融業、生命・損害保険やペット保険などの保険事業など多岐にわたるわ

楽天で注目すべきは、コングロマリットを短期間で進めた点よ

1997年に設立からわずか20年余りで今のように巨大なコングロマリット企業へ成長したの

日立製作所も日本を代表するコングロマリット企業ね

電機メーカーとして有名な日立製作所だけど、幅広い事業を行っているわ

通信処理機器や通信機器の開発、電力設備や原子炉などエネルギー事業、医療機器の製造・販売・営業といったヘルスケア事業、金融デジタル関連、ロボティクスなどね

日立製作所はこうして一見関連性の低い事業を統合して、見事シナジー効果を発現させ企業価値を向上させたわね

コングロマリットについてまとめると、、、

こんな感じね

うん、頑張ってね！