帰属意識とは？企業や会社で必要とされる意味や高める方法を解説！

ねえピンクちゃん、「帰属意識」ってどういう意味？

帰属意識が低くなるとどうなるの？高める方法はあるの？

帰属意識は、「自分が所属する集団や組織において“その一員である”と思っている意識」のこと。

英語にすると「Sense of Belonging」ね。

そうよ。ビジネスの文脈で使われることが多いけど、学生さんなら学校もそうだし、最たるものは国ね。

国に対する帰属意識は「愛国心」とも言い換えられるわ。

じゃあ、まずは似た表現の言葉を確認しておきましょうか。

エンゲージメント（engagement）は「約束」「契約」「雇用」といった意味があるけど、ビジネスの世界では「従業員が組織に対して貢献しようとする意欲」を指すわ。

そうね。エンゲージメントは業績と比例しやすいけど、帰属意識は必ずしもそうとは限らないという点に違いがあるわね。

でも、「組織に対して貢献しよう」という気持ちがあるということは、「その組織の一員だ」って意識があるとも言えるでしょ？

だから、帰属意識を測る指標の1つとしても捉えられるのよ。

そうよ。つまり、ロイヤリティとは従業員が組織に対して忠誠心を抱いている状況を指すの。

帰属意識が高い状態とも言えるわ。

似て非なるもの、と言っておきましょうか。

相違点は、ロイヤリティは主従関係が成立していて、帰属意識はそれが前提ではないというところね。

従業員満足度は、処遇や人間関係といった点から測る組織への満足度のことよ。

その通り！帰属意識を高めるための土台となる評価と言って差し支えないわ。

近年、帰属意識は低下していると言われているの。

理由はいくつも考えられるけど、特に次の4点が挙げられるわ。

日本は長らく終身雇用制度が一般的だったけど、近年は減少傾向にあるの。

そもそも高度経済成長が前提の制度でもあったということ、そして、最近は成果主義が重視されているのが減少している理由ね。

従業員が自分のスキルを発揮したり高められたりする場を探すことから、キャリアアップのための転職が増えているの。

つまり、1つの組織にとどまることを重視しないから、そこに対する愛着も湧きにくくなるのよね。

コロナ禍以降、従業員全員が同じ時間に出勤して退勤する、という勤務形態ばかりではなくなっているわよね。

ワーク・ライフ・バランスが整ったり、通勤の負担が減ったりといったメリットが大きいけれど、他の従業員や上司などとのコミュニケーションが減ることで、「所属している」という意識が低下するという側面もあるわ。

例えば、イエローちゃんの働く組織が、何を目的にしてどこへ向かっているのか明言していなかったらどう思う？

そうよね。組織が目指しているもの、すなわちビジョンが不透明だと、従業員はそこで働く意味を見いだしにくくなるの。

その結果、帰属意識が低下してしまうというわけね。

頑張って働いているのにそれに見合った評価や処遇を受けられないと、組織への不信感に直結するわ。

そうなの。適切に評価してくれたり、手厚いサポートがあったりする職場を求めて転職を検討することにも繋がるから、帰属意識はなくなっていく一方と言えるわ。

けれど、困ったことも起きてしまうの。例えば次の4つね。

帰属意識が低いと自分がそこで働く意味を見いだせず、仕事に対する意欲も下がってしまいがち。

その結果、生産性も低下する恐れがあるわ。

そうなの。離職率が上がるということは、その分新たに採用しなければならないわよね。

採用業務が増え、そこのコストがかさんでしまうというデメリットも生じてしまうのよ。

端的に言って、組織が従業員に対して誠実に向き合うことが大切ね。

具体的にどういうことか、今から解説するわ。

インナーブランディングは、組織のビジョンやブランドイメージを内部に向けて発表することよ。

さっき、ビジョンが不透明だと帰属意識が持てないと説明したけど、それへの対応策にあたるわね。

研修をしたり、ビジョンをまとめた本や映像を作ったりと、様々な方法があるわ。

定期的に社内報を発行すれば最新情報を届けられるし、社内ポータルサイトなら、さらに手軽に見てもらえるかもね。

既存の評価制度を見直し、1人ひとりに対して本当に適切な評価を下せているかを確認するといいわね。

そうよ。もう1つ重要なのは、評価基準を従業員に対して明示して納得してもらうこと。

納得した上でなら、仮に評価が振るわなくても次回に活かそうと切り替えてもらえるはずよ。

「ずっとここで働こう」と思ってもらうためには、自分のキャリアプランが叶いそうかどうかも関わってくるわよね。

そのために組織がすべきなのは、それぞれの職位に到達するまでに必要なスキルや行程であるキャリアパスを示すことなの

ただ道筋を整理するだけでなく、研修などのサポート体制を敷くことも大切。

そうすることで、従業員が安心してスキルアップを目指すことができるわ。

リモートワークという勤務形態は維持しつつ、そのなかでコミュニケーションを深める方法を探っていきましょう。

もちろんZOOMをはじめとしたオンライン上のコミュニケーションも効果的よ。

Slackなどのチャットツールを導入することで、メールよりも気軽に情報交換を行っている会社もあるの。

でも、直接顔を合わせる機会も設けた方が、より一体感を感じられるはず。

オフラインで関わる機会を増やすために、例えば部活やサークルを設けたり、研修やワークショップを開催したりといった手段が考えられるわ。

帰属意識をまとめるとこんな感じね

どういたしまして！またいつでも聞いてね！