【イラスト付き】BANT情報とは？成約に必要な情報を効率よく集め、適切に把握しよう

パープルちゃんパープルちゃん。

BANT情報って何？

BANT情報とは主に法人向けの営業活動をスムーズに進めるために使用するヒアリング用フレームワークよ。bant条件とも呼ばれるわね。

ええ、その通り。名前の由来にもなっているBudget(予算)・Authority(決裁権)・Needs(必要性)・Timeframe(導入時期)の情報の状況から、商談が成立する可能性を推量するのよ。

ふふ……そんなことないわね。紐解いていけばシンプルよ。私が説明してあげるわ。

まずはbantという名前の由来になっている4つのファクターを解説するわね。これらの4つにまとわりつく障害を取り除けば、成約に近づくとされているわ。

まず、予算。これは分かりやすいわね。顧客に商品やサービスを購入するための予算がどれだけあるのか把握する必要があるわ。懐事情が分かれば提供するサービスの調整が可能だし、見積額も変えられるわよね。

ええ。だからこそ、良好な関係性作りもわすれないでね。

商品・サービスの購入における決定権者を把握するのも大切だわ。

法人営業だと様々な人に話をする機会も多いと思うのだけれど、最終決裁権者を探りながら話を進めると効果的だわ。

顧客が抱えているニーズを把握するのは基本よね。

もちろん、ただそのニーズが特定の従業員が感じているものなのか、組織全体の認識なのかを把握したり、顧客自身が見出していない潜在的ニーズの発見をする必要もあるわ。

顧客がサービス・商材時期を導入するタイミングを知っておくのも重要だわ。

その通りだわ。導入時期がかなり先なら詳しい日程が決まっていない場合もあるから、こちらから具体的なスケジュールを示すのも有意義よ。

BANT情報は営業をかけている相手の状況を知るためのフレームワークなのよ。だから、bantに沿って情報を集めると、成約の障害となるファクターが少ない案件が明確になるの。

ええ。それに成約見込みが低い企業に対しても、どういった部分をクリアすれば良いのか分かるのも魅力的ね。

その通りだわ。一方、BANT情報がそろっていない状況では、成約できないケースが多く見受けられるわ。例えば、決裁権者を把握できていないとサービスの良さを分かってもらえても購入の決断をしてもらえないものね。

ここではBANT情報を上手に活用するうえでのコツを紹介するわ。

BANT情報に基づいて行動するのは基本よね。適切な判断の背後には、いつも適切な情報があるわ。

足りない情報は集めればいいだけの話よ。

例えば、Budget(予算)に関する情報が知りたいなら「予算に合わせて最適な提案をさせていただく」とアプローチすればいいのよ。

Needs(必要性)がない相手なら、数値やデータを示して相手の価値観を変えて潜在的なニーズを明るみに出すのもアリね。とにかく、情報さえあればあとは何事もやり方次第ってことだわ。

何千年も前から言われていることだけど、己を知らなければ勝利は収められないわ。

BANT情報は自社の商品特性によって、だれに、どういう手法で情報収集を行えばいいのか変わってくるわ。自社の商品に合わせたスタイルでのアプローチは成功の前提条件なの。

BANT情報は顧客から聞き出す必要があるわ。だけど、一方的に聴こうとしても上手くいかない可能性があるの。

相手の情報を聴くための自然な流れをつくるためにも、自社の情報を伝えるのは効果的よ。

その通り。ただし、競合に情報が洩れる可能性を考慮して、慎重な開示を心がけてね。

bantは便利な情報だけど、活用するときには気を付けるべきポイントもあるわ。

BANT情報を過信するのはNGだわ。「予算は～～まで」「～～までに導入したい」といった状況は、フレキシブルに変わっていく可能性があるもの。

当然よね。それから、BANT情報はあくまでも基本的な情報だわ。BANT情報の解決ばかりだけに捕らわれず、時には臨機応変な対応が求められるのも忘れずにね。

ここではBANT情報以外にも存在する営業に必要な情報フレームワークについて紹介するわ。

bant-ch条件は、BANT情報にCompetitor(競合相手)とHuman resources(人的資源)をプラスしたフレームワークよ。

Competitor(競合)は、競合先の企業名や金額など自社を有利にする情報源ね。ただし、法人営業の場合、だいたい複数の企業が提案をしているわ。もし、顧客側がCompetitor(競合)について教えてくれる場合、自社の情報が洩れている可能性にも注意を払うすべきよ。

Human resource(人材)は決裁者以外の関係者や関する情報よ。俯瞰的に人間関係全体を把握できるようになると、組織全体の枠組みに合わせた提案を行えるようになるわ。

gpctba/c&iはbantよりも複数のファクターを用いるフレームワークね。扱う情報はGoals(目標)、Plans(計画)、Challenges(挑戦)、Timeline(タイムライン)、Budget(予算)、Authority(権限)、Negative Consequences(否定的な結果)、Positive Implications(肯定的な結論)よ。

多面的なファクターに基づいて分析できるので、顧客が抱えている課題、それに対するアプローチ手法、顧客の優先順位などを把握できるわ。

最後に、BANT情報についてまとめておくわね。

BANT情報について理解できたかしら？

分からないことがあったら何でも聞いてね。いつでも教えてあげるから。